-
仕事/実務編
-
マンション編
-
仕事/実務編
-
仕事/実務編
ニトウブログ
投資用物件の売却の流れとは?
投資用の不動産物件の場合、人に貸すだけではなく、当然売却することもあるでしょう。
しかし売却の際には自分が住んでいるマイホームの場合と、査定方法などが変わることなどをご存知でしょうか。
投資用物件の場合は、売却の際にそれまでの成果が出ることになるので、査定価格の算出法や売却のタイミングが重要になってきます。
そこで、投資用の区分所有のワンルームマンションを例に、売却時の大まかな流れをご紹介していきましょう。
マンションを売却する流れ
では、投資用のワンルームマンションを売却するために行う相談から、売却完了までの流れを見ていきましょう。
物件の売却は、不動産の仲介会社が売り手と買い手の仲介をする場合と、不動産会社が売り手から直接買い取る場合があります。
仲介会社と媒介契約を結んだ場合、予想よりも高く値がつくことがあるのですが、実際に利益を得られるまでにはある程度の時間がかかります。
不動産会社が買い取る場合、現金化がはやくなるのはメリットですが、査定以上の価格にはなりません。
売却を検討してから完了までの流れ
1.物件資料を整理して売却の計画を立てる
まず、登記簿謄本や建物図面(各階平面図、立面図、間取り図)、修繕履歴一覧表や、設備などの点検報告書など、物件の購入希望者から問い合わせがありそうな資料は事前に準備しておきましょう。
また、なんとなく…で売却を進めてしまうと、売却のタイミングを逸してしまったり、値引きなどの価格交渉に不用意に応じてしまう可能性もあります。
物件を売却するにあたって、いつまでに売却したいのか、自分が想定した通りに売却が進まない時、どう対応するのかをきちんと考えておきましょう。
思い通りに売却できなかった場合、売却を中止することもできますが、値下げをしたり、あるいは仲介会社を変更するなどの手段もありますから、様々なケースを想定しておくとよいでしょう。
2.不動産仲介会社への相談、選定をする
不動産仲介会社には、「客付け」と「元付け」という、2つの役割りがあります。
客付けを行う会社は、借り手や買い手などのお客さんを連れてくる側の業者ということになります。
我々が賃貸マンションやアパートを借りようと思う時、まず訪れているのがこの業者で、お客さんの側に立った取引で、お客さんから仲介手数料を得ています。
普段私たちがよく目にする、街の不動産屋さんがこの客付けをする仲介会社です。
元付けというのは、建物や部屋を所有しているオーナー(貸主)とやり取りをする業者です。
マンションやアパートなどの部屋や建物を所有していて、空室を埋めたり買い手を見つけたいオーナーから依頼を受けて、やり取りをします。
仲介手数料も、オーナー側から得ることになります。
客付けを行っている仲介会社の場合、すでに多くの購入を希望するお客さんと関わりがあるため、比較的スムーズに売却が進む可能性があります。
元付け専門の業者だと、客付け会社に売却を依頼する形になるので、時間がかかる傾向がみられます。
3.売却価格を検討し、査定価格の決定をする
最も重要なのが、言うまでもなくこの売却価格です。
投資用のワンルームマンションの売却を考える際、まず売却価格の見積もりを出さなければなりません。
価格が相場より高過ぎては買い手が現れず、低過ぎでは利益を出すことができません。
この査定方法や見積もりには、基準や指標となるものがあります。
土地の高騰を防ぐ目的であるのが公示価格というもので、これは地価公示法という法律に基づいて標準地を選定し、毎年1月1日時点での更地1㎡あたりの「正常な価格」を定めて発表するというものです。
また、マイホームとして住むためのマンションの査定は、条件が近い多くの取引事例を参考にして行われます。
これは「取引事例比較法」と呼ばれ、同じマンション内の別の部屋や、周辺の同じようなマンションの、実際に売れた成約価格を対象にして、適正な売却価格を割り出していきます。
投資用マンションの場合、その不動産を賃貸物件として利用することによって、どのくらいの収益になるのかを計算して、利益を算出してマンションの評価方法を決めます。
これが「収益還元法」と呼ばれるものです。
「収益還元法」には、さらに一定期間の純収益を還元利回りで割り、これに100をかけて収益還元価格を求める「直接還元法」と、期間満了後の売却によって得られると予測される価格を、現在価格に割り戻して合計する「DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法」があります。
つまり毎月の家賃を設定し、人に貸した場合の収益がどのくらいになるのかを仮定して、利回りや過去の取引事例を考慮して計算し、ようやく査定価格が割り出されるのです。
個人でこの計算をこなすのは中々大変だと思いますが、おおまかな相場感であれば、ネットで確認ができます。
売却を考えている物件と同じエリアの中で、条件が近い物件の相場を探してチェックしてみてください。
4.不動産仲介会社が売却活動をする
査定価格が出たあとは、いよいよ仲介会社が売却に向けて動きます。
資料の請求や内覧の希望がある場合もありますから、対応できるようにしておきましょう。
ただ、査定の価格が高かったとしても、1、2ヶ月経っても買い手が現れなければ、大抵の場合は売出し価格を下げることになってしまいます。
そんな時には先に考えておいた通り、対策を講じましょう。
5.売買契約の締結をする
購入希望者が決まったら、売買契約を締結します。
契約にあたっては、お互いの認識に齟齬が生じないよう、注意することが大切です。
6.引き渡し準備をして、決済・引き渡しを行う
管理業務などはそれぞれ確認して、引き継ぎが必要な場合はその準備をしておきましょう。
売買代金を受け取ったら、同時に物件の引き渡しが行われ、売却完了となります。
査定価格の決定など、いささか理解に面倒なものもありますが、主な査定方法や売却の流れは知っておくに越したことはありません。
投資用の物件を売却する際には、これらのポイントを踏まえて、自分に合った仲介会社を探してみることをおすすめします。
月別アーカイブ