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ニトウブログ

トリプルブルーとねじれ議会

2020年12月3日専門知識編

先日の米大統領選は米国社会を二分する争いとなりました。

結果、バイデン氏は7700万票以上を獲得、対するトランプ氏も7200万票以上を獲得し、

これまで過去最多となっていた2008年オバマ氏の6950万票を両候補が上回る事となりました。

 

ただし、票集計についてトランプ氏が仕掛けた法廷闘争により

一部の議席が2021年1月5日の決選投票に持ち込まれたため、年明けの決着となりそうです。

この法廷論争については、各地で棄却が続いていますが、

仮に結果を覆せなかったとしても、票集計を時間切れに持ち込むことができれば

過半数の選挙人を獲得する候補を決定することが出来ません。

この場合、下院による選挙によって選出されます。

どうやら、トランプ陣営の目論見はここにあるようです。

 

America

 

さて、連日の米株高について大統領と上・下院の「ねじれ」が一因となっている様です。

市場は民主党が大統領選と議会選で圧勝する「トリプルブルー」を想定していましたが、

ふたを開けてみれば民主党が過半数を確保できたのは下院だけ

トリプルブルーとはならなかったため、バイデン氏が導入するとしていた

大幅な増税の可能性は小さくなりました。

これが株式相場上昇の背景と見られています。

ここで、トリプルブルーとは大統領、上院、下院のすべてを民主党の

シンボルカラーである青が席巻することを言います。

また、ねじれ議会とは大統領と上・下院で勝者が異なることを言います。

 

民主党が上院の過半数をとれないかぎり、大きな政策変更は難しいことになります。

ただし、インフラ整備については、民主・共和党ともに広範な投資をしたい意向のため、

うまく法案通過につなげることができると思われます。

しかし、低金利とこれまでの経済刺激策の恩恵を受けてきた金融業界については、

新政権が進めると思われる規制強化により上値は重くなるかもしれません。

 

いずれにしても経済・金融政策が株高の継続を左右する要素ですので、

当面は注視が必要です。

 

不確実性の高い時代こそ、安全資産による資産運用を。

 

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